千葉大学 千葉大学大学院社会科学研究院・法政経学部
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経営・会計系コース

Major in Managememt and Accounting

人間力と実践力の育成

 経営学は、いかにして企業が従業員を動機づけ、消費者やユーザーのニーズに合った製品・サービスを開発、生産、販売し、利潤を従業員に配分していくかを、論理的に説明する学問です。会計学は、その企業行動から生じた富や損益の変動に関する情報を研究する学問です。経営・会計系コースではこの互いにかかわりあった二つの学問を主体的に学ぶことができます。

経営・会計とは

 私たちが何かをやってみるとき、無駄なく思った通りにしたいものですが、残念ながら能力の限界があり、全てを思い通りにできません。そこで、様々な人に声を掛け、自分が行いたいこととその達成方法を話し合い、手伝ってもらうことになります。この人の集まりを組織といい、達成方法を戦略と呼びます。手伝う人、つまり労働サービスを提供する人たちも、やはり生まれも育ちも違い、能力や考え方が異なります。そこを調整して一つの目的を達成しようとすることこそ経営です。ところで、経済活動を行う組織を公式には企業といいますが、この企業は、必要な人材、材料や設備、そして資金をそろえて、ユーザーのニーズに合った製品・サービスを提供します。一通りの活動を終えた時点、もしくは決められた期間内で、どれだけのお金が余り、足りなくなるのか、次の活動や期間に必要な人、モノ、金を計算し、把握する必要があります。それを正確かつ客観的に表すのが会計です。

経営・会計系コースの目的

 日本企業は総じて、第二次世界大戦後から1990年代にかけての経済成長に支えられて、目覚ましく成長してきました。しかし、バブル経済が崩壊してからは、それまで盤石だと思われていた競争力が実はそうではなかった企業も現れてきました。日本企業といえども、世界の人々の意識の変化、技術革新、ニーズの多様化に対応できる企業が生き残り、そうでない企業が淘汰されていく時代になったのです。欧米企業だけでなく、アジアを中心とした台頭著しい新興企業とも激しく競争しなければなりません。また、海外に拠点を設け、現地の人を雇い、現地から資金を調達することが普通になってきました。いわゆるグローバル化です。各国の法令に合わせた会計報告と税務申告が求められますし、国際会計基準も必要です。経営・会計系コースでは、時代の変化とともに生じる企業の経営課題について多面的に理解し解決していくための考え方、モノの見方を養うことを目的とします。

カリキュラムの特色

 変化の激しい環境下で、企業は日々新しく多種多様で複雑な課題に直面しています。さらに解決策も各企業によってさまざまです。なぜならば、企業によって提供する製品・サービスが異なり、その販売量、地域、大きさや重さ、製品寿命が異なり、そして企業そのものの考え方が違うために同じ客観的環境下であっても、見えているもの、すなわち主観的環境が異なるからです。いずれ民間企業や官公庁に就職を考えている学生は、これらのことを深く理解する必要があり、そのためにはさまざまな考え方、モノの見方を修得しておくことが肝要です。

 経営・会計系コースは、法学・経済学コースなどで提供される基礎的な講義科目をベースに、経営学・会計学の基礎から応用、理論から実践まで、幅広い講義科目を用意しています。経営学ならば組織、戦略、マーケティング、人的資源、研究開発、中小企業、イノベーション、会計学なら簿記、財務会計、管理会計、原価計算、財務管理、監査など多岐にわたります。最新の研究成果はもとより、経営の最前線の状態を常に観察し本質をつかもうとする教員集団が、教科書には描ききれない理論と現実の一致と乖離を説明します。また、少人数のゼミナールでは、学生の自主的、積極的な参加により最新の課題に対する討論や議論がなされ、友人たちと切磋琢磨し、人間力を高め、より実践的な能力を身につけることができます。

実学の精神

 実学とは、私たちの生活に役立つ理論というだけでなく、その理論がいつでもどこでも実証可能である科学を意味します。特に経営学・会計学は、理論の実践を通して問題を解決する学問分野です。私たちは自ら進んで実学を修得し、現実世界において自らが問題を発見し、考えて判断し、その解決に向けて行動することが求められています。教員による講義はもとより、第一線で活躍する経営者から話を聞いたり、民間企業の工場を見学したりと、異なる立場からの多角的な視点が養われます。また、大学は高等教育を修めるのと同時に、全国各地、世界各国から集まった若者がキャンパスで出会い、さまざまな活動を通じ利害を超えて切磋琢磨し、自ずと実学を吸収していく場でもあるのです。

カリキュラムツリー

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